キスシーンはちょっと照れくさいっていうのもありました(笑)

撮影/小嶋文子

――大変だったシーンはありますか。

小宮:浩一がトラックに轢かれてしまうところかな。雨の中のシーンだったので、全身ずぶ濡れになってやっていて。夕方になってくるとすごく寒くなって、僕も想良ちゃんもお互いに震えながらやっていました。あれは過酷でしたね。

井上:二人で体を震わせていて、「ヨーイ、ハイ」って言われたら震えを止めてって。あれは大変でしたね。あとは逆にキャンプのシーンとかは暑くて。

小宮:すごい暑かった(笑)。

井上:撮影が8月だったから、他にも屋上のシーンとか、海のシーンとか、外のシーンは暑かったですね。

小宮:冷感スプレーを使ったり、汗をこまめに拭いたり、試行錯誤をしながら頑張りました(笑)。あとは日焼けも気にしなくちゃいけなかったり、環境的に大変なことは多かったかもしれないです。

――小宮さんは傷メイクもありましたよね。

小宮:そうですね。太ももに大きな傷があったりもするので、特殊メイクもしました。けど、それに関して言うと、大変なのは僕ではなくてメイクさんでした。

撮影/小嶋文子

――本作の一つの見どころでもあるラブシーンはどうでしたか。

小宮:上半身裸で抱き合うシーンとかもあったんですけど、僕はそれよりもキスシーンが緊張しました。「ちゃんとリアリティを出せるだろうか?」とかが気になって。

――何か参考にしたりもしましたか。

小宮:それはしませんでした。何かを観たらそれのマネになってしまうと思ったので。その時のみっちゃんと浩一の感情をそのまま出したいと思ってやっていました。

©「永遠の昨日」製作委員会・MBS

――撮影順としてはいつ頃だったのですか。

井上:撮影期間の中盤くらいでした。

小宮:ちょうど仲良くなり始めた時期だったので、逆にちょっと照れくさいっていうのもありました(笑)。

井上:僕は物語の流れの中で、キスシーンは満の感情として緊張する場面だったので、その感情をそのままもらったことによる緊張はありました。あとは相手が男性とか女性とかは関係なく、役として初めてするキスシーンということに対しての緊張もありました。

ただどちらかと言うと、満の感情だったので、緊張よりも喜びとか、悲しみとか、そういう感情の方が大きかったです。作品の流れとしてその感情の方が大きくなるし、満自身もそういう喜びや悲しみの方を強く感じるタイプだったから。

なので、キスシーンというものに対しての緊張というか、満と浩一の初めてのキスということに対しての緊張感だったように思います。その雰囲気に緊張したって感じです。