映画を作っているのと変わらない、ものすごく贅沢な環境だなと
――柴田さんのあるシーンで、エキストラが感動して泣いてしまったというのも話題になっていましたが……。
現場で会うスタッフさんが皆、「あそこの恭兵さんはすごかったです!」とおっしゃるんですが、僕は現場にいない日だったんですよ! 他にも恭兵さんのすごいシーンがいくつかあるんですが、見事に僕がいない日ばかり。
「なんでいつも自分がいないときに、すごいことが起こるんだよ!」って嫉妬してました(笑)。最高の柴田恭兵さんの芝居を見られることが、この作品の最大の見どころだと僕は自信を持って言えます。
――柴田さんを相手に、かなりの長ゼリフを披露されるシーンもあるとか。
刑事ものあるあるですが、専門用語満載の長いセリフは必ず出てくるんです。今回もあるだろうなとは思っていましたが、想像を超えた量でした(笑)。
しかも恭兵さんとのふたり芝居だったんですが、なにもしゃべらない柴崎を前に、川澄がとんでもない量のセリフを延々としゃべる。準備にいつもの倍の時間がかかるボリュームでしたが、これを完全に覚えたとしても恭兵さんという相手がいてこその芝居ですから。自分がどんな顔をしてこのセリフを言うんだろう?というのは、やってみるまで全然想像がつきませんでした。
――風吹ジュンさん、高岡早紀さん、奈緒さんなど、柴田さん以外の共演者陣も大変豪華な方ばかりです。
恭兵さんとの大事なシーンにたどり着くまで、モンスター級の共演者の方々とのシーンがたくさんありましたから。そこをひとつひとつ楽しんで演じていく毎日の中、正直に言うと頂上なんて全く見えませんでした。
この山がどういう形をしているのか分からないし、僕としては霧の中、だいぶ急勾配な山を登っているという感じ(笑)。あと数日で撮影が終わりますと言われても、「本当に終わる? 終われるのかな?」とずっと思っていましたし、本当に無我夢中な日々でした。
――井浦さんにとっては3作目のWOWOW作品となりますが、普段の映画やドラマの現場との違いは感じられますか?
今回は基本的には映画作りの布陣、座組なので、必然的に撮り方も映画っぽいなと思いました。何100カットも細かく刻んでいくということはまずないし、照明も映画の光の作り方。視聴者の方が観るのはTV画面ですが、僕らとしては映画を作っているのと変わらない環境だなというのは素直に感じましたし、ものすごく贅沢な環境だなとも思います。
制作側も、もちろんキャスト側も「WOWOWならではのものを作ろう!」という熱とこだわりを感じますし、それは作品に如実に出ているんじゃないでしょうか。
――本作もそうですが、一歩踏みこんだ内容や時にはハードな描写は毎回見応えがあります。
もちろんいろんなドラマがあっていいと思いますが、“映画でも見たことのないものを、あえて映画の布陣で作ろう”という姿勢は素敵だなと個人的にも思っています。
ヘアメイク/NEMOTO(HITOME) スタイリング/上野健太郎
作品情報
『連続ドラマW 両刃の斧』
11月13日(日)午後10時 放送・配信スタート(全6話)
【放送】毎週日曜 午後10時[第1話無料放送]【WOWOWプライム】【WOWOW4K】
【配信】各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信[無料トライアル実施中]【WOWOWオンデマンド】
出演:井浦新、柴田恭兵、奈緒、坂東龍汰、高岡早紀、風吹ジュンほか
ぴあアプリでは井浦新さんのアプリ限定カットをご覧いただけます。ぴあアプリをダウンロードすると、この記事内に掲載されています。