映画初出演にして主演を務めた『初恋のきた道』(’99年)から、20数年。今ではハリウッドでも活躍し、国際派女優としてキャリアを積み重ねてきたチャン・ツィイー。そんな彼女が、連続ドラマに初出演。『上陽賦~運命の王妃~』は、現在NHK BSプレミアムで放送中だ。今からでも遅くない! 作品についてキャッチアップしてみよう。
人気小説をドラマ化した超大型スペクタクル時代劇。中国で大きな話題を呼びアジアでも人気に
チャン・ツィイー主演『上陽賦~運命の王妃~』は2021年に中国で配信・放送され、大きな話題を呼んだ歴史ドラマ。原作は人気作家・寐語者のベストセラー小説『帝王業』で、累計60万部を記録し中国では歴史フィクションの代表作とされている。
架空の中国古代を舞台に、権力を巡る争いに巻き込まれ政略結婚を余儀なくされたヒロインが、寒門出身の将軍と力を合わせて陰謀に立ち向かい、国と民衆を救っていく姿を描いている。
ヒロインが先に結婚し後から愛を育んでいく展開が現代中国の読者には新鮮で、運命に翻弄されるのではなく困難の中で成長していく芯の強いヒロインが強く支持されたという。評価サイト・豆瓣(Douban)では8点前後の高い評価を受けている。
これを、国際派女優のチャン・ツィイーを主演に、超豪華なキャストと世界的スタッフで連続ドラマ化したのが本作。人気小説だけに放送前から話題が先行し、原作の熱心なファンからは「ヒロインのイメージが違うのでは?」などと危惧する声もあったが、視聴率は回を追うごとに上昇、俳優たちの質の高い演技や意外性ある演出に評価も高まっていった。
台湾や香港はもちろん、ベトナムやタイ、マレーシアなどの海外でも放送され人気を集めた。