【台湾食べ歩きの旅 #5 】アイスクリーム屋台で買ったタロイモアイス、生春巻きの皮でピーナッツの粉、パクチー(!)をくるんだ変わり種デザート。甘さ控えめなアイスの中のパクチーがアクセントに。これはあり!

3年半ぶりの台湾旅行。連載5回目は、成田から桃園に向かう飛行機の中で急に台湾一周(3度目)を思いつき、鉄路で時計回りに南下し始めたときの話。

フォトギャラリーめちゃウマ魯肉飯!北投朝市のおすすめグルメ
  • 同じく北投中継市場の食堂の鼎邊銼(ディンビェンツオ/米粉片)と鶏肉巻(挙げ肉巻き)。鼎邊銼は基隆夜市が有名だが、北投市場のものは手作り感が強く、もちもちで美味
  • 「矮仔財」では野菜も注文。魯肉飯は35元(160円)、野菜は40元(180円)、大腸は少し高めの110元(500円)
  • 魯肉と同じ鍋でクタクタに煮込まれた「矮仔財」の大腸。しっかり味が染みていて、噛むと煮汁がジュワッと口中にあふれる
  • 北投市場のもうひとつの人気店「矮仔財」の魯肉飯の「小」。艷やかな肉は甘みが強めで濃厚な味
  • 北投市場の朝ごはんエリアで「矮仔財」と人気を二分する店のひとつ「黄家酸菜魯肉飯」。その名のとおり、酸菜(漬物)と魯肉飯の組み合わせが絶品
フォトギャラリー【台湾食べ歩きの旅 】礁溪温泉グルメ&温泉の魅力をさらに見る
  • 【台湾食べ歩きの旅 #5 】礁溪の街なかで見かけたアイスクリームの屋台。「芋」や「花生(ピーナッツ)」の文字に惹かれて並んでみる
  • 【台湾食べ歩きの旅 #5 】白いごはんの上にスライスしたカモ肉。「鴨片飯」は台湾の丼モノの定番
  • 【台湾食べ歩きの旅 #5 】肉汁したたるカモ肉プレートを独り占め。台湾ビールは近所のコンビニで調達
  • 【台湾食べ歩きの旅 #5 】風呂上がりの散策で見つけたカモ肉専門店。店前の人だかりは人気店の証拠
  • 【台湾食べ歩きの旅 #5 】日本のデザイナーが設計した森林風呂の入口。周辺の公園も落ち着いていて、湯上がりの散歩にちょうどいい

一週間あれば余裕で台湾一周できる

【台湾食べ歩きの旅 #5 】台鉄の各駅停車は悠遊卡(ゆうゆうカード)というプリペイドカードで乗ることができるが、指定席券は紙の切符。台北から礁溪は特急で199元

コロナ騒ぎが起きる少し前の2019年11月、鉄路で途中下車しながら美味しいものを食べ歩く7泊8日の取材旅行をした。

そして今回、3年半ぶりに台湾旅行を決めたとき、あまり深く考えずに一週間くらい滞在しようと往復航空券を予約した。

よく考えたら一週間はけっこう長い。行きの機内で、「一週間あれば余裕で台湾一周できるよな」と考えた。

台湾という九州ほどの島は、一度一周すると次もまた一周したくなる。なんとも言えない達成感が得られるからだ。

1カ所にとどまっていてはもったいない。次の街へ行けばもっとおもしろいことが待っているんじゃないか? 美味しいものがあるんじゃないか? そんな気持ちになる。

台湾一周、最初の目的地は北東部の礁渓温泉

【台湾食べ歩きの旅 #5 】台北駅で買った台鉄弁当。主菜が骨付き豚肉の排骨飯は80元

飛行機が桃園空港に着く頃には、思いつきだった台湾一周計画が頭の中で具体化していた。

北投の朝市でおなかを満たしたあと、向かったのは台北駅。5月半ばの台湾は雨季に入りかけていて、天気予報では雨マークが多い。天気がよさそうな東海岸を目指し、台鉄の切符を買った。

最初に降りるのは大好きな温泉街、礁溪(ジャオシー)だ。北投で温泉につかったのに、また温泉? と自問したが、温泉浴のあとの冷たいビールを想像すると、気持ちが盛り上がる。

台北から礁溪までは自強号という特急列車で1時間と少し。台北では旧友ヤンくんが街歩きに付き合ってくれたが、ここからはひとり旅だ。

台北駅を出発した列車はしばらく街なかや住宅地を走った後、森を分け入り、山を越え、台湾北東部の海岸線へと出る。1時間のあいだに目まぐるしく変わる車窓に見とれているうちに、礁溪に到着。

3年半ぶりに訪れる駅前は、相変わらずちょっと垢抜けない温泉街といったふうで、ホッとした気持ちになる。

礁溪駅では「行李房」と書かれた荷物預り所に直行し、スーツケースを預けた。途中下車の旅ではスーツケースが邪魔になるので、列車を降りたらまずは大きな荷物を「行李房」に預けることが大事だ。

朝から夕方までは一律料金で、大きさに関わらずたいていひとつ50元。コインロッカーよりも安上がりなことが多い。