複雑なコネクションを辿った先にある真実とは?

一方、高校時代から固い“コネクション”を維持してきたかに見えていたジョンスらのグループは、ジェギョンの捜査が迫るにつれて動揺を見せていく。

父である会長に認めてもらいたいというプレッシャーに負け、いつしか薬なしには生きられなくなってしまったジョンス、検事という立場を存分に生かして彼を支えてきたパク・テジン、腕っぷしの強さでジョンスを守るオ・チヒョン、ジョンスが社長を務めるクミョン薬品で研究員として働くチョン・サンウィ。そして、難病の娘を抱え金銭的にジョンスに頼らざるを得なかったジュンソ。

彼が工事現場から転落したとき、4人を現場に呼び出していたことを知ったジェギョンは一人ひとりを問い詰めながら、真実へと近づいていく。

高校時代に犯した罪を清算しないまま生きてきたジョンスらが麻薬の製造という罪を隠すため、さらに大きな罪を重ねていくという展開に引き込まれる。

さらに、ジョンスの父でクミョングループ会長ウォン・チャンホがラスボス的な迫力で登場。一代で巨大企業グループを築いた彼の野望が、息子たちの世代にも暗い影を投げかけていく。

『私の夫と結婚して』(’24)など、数多くのドラマや映画に出演してきたベテラン、ムン・ソングンが重量感のある演技を見せている。

また、ジェギョンを惑わす合成麻薬「レモン玉」の流通に関わる裏社会の顔役、ユン社長が女性という設定もユニーク。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(’22)のペク・ジウォンが、チャーミングさを感じさせながらユン社長を演じている。

警察署の麻薬捜査チームのエースが何者かによって拉致され、気づいた時には麻薬中毒になっているという驚きの設定から始まり、彼を取り巻く複雑な人間関係が徐々に明らかになっていく『コネクション』。

親友ジュンソはなぜ大金を残してこの世を去ったのか? 主人公ジェギョンと共にその謎の答えを見届けてほしい。

コネクション
映像配信サービスLemino(レミノ)にて配信中
1話約30分 全28話
©SBS

さとう ゆう ライター。留学経験を生かし、映画やドラマなど、韓国エンターテインメントについての記事を『韓流ぴあ』『キネマ旬報』などに執筆。訳書に『私書箱110号の郵便物』(イ・ドウ著/アチーブメント出版)がある。

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