ライブでもやはり圧倒的だった『Joy!!』
いまから1年ちょっと前にリリースされた、赤い公園・津野米咲作の楽曲『Joy!!』の中で、SMAPはこう歌っています。
<止まらない サイクルを 切り開くのは 他の誰でもないのさ 自ら Joy!! Joy!!>
そしてこう続けます。
<無駄なことを 一緒にしようよ>
本当に大事なことは、自分自身からしか生まれない。でも大事な何かを掴むために誰かと一緒にいることは、無駄なようで決して無駄なことなんかじゃない。そして歩き続けるためにはJoyが必要――このとってもシビアでとっても優しい応援ソングから、現在のSMAPの快進撃が始まったことは、必然だったのかもしれません。
きっとみんな、こんな歌をSMAPにうたってほしかったんじゃないでしょうか。少なくとも自分は、目の前の現実と向き合い、現実をポップの力で塗り替えていく存在としてのSMAPを待ち望んでいました。もちろん5人はこれまでも本質的にはそういった存在であり続けてきましたが、『Joy!!』はそのことをより明確に打ち出した圧倒的な1曲でした。今回のコンサートでも、間違いなく最大のクライマックスを演出していました。あの多幸感、ハンパじゃなかった…‥!
ライブの最後に、5人から届けられたもの
さて、この文章も書き始めたら終わせなければならないように、コンサートにも必ず終わりはやってきます。ここまでできるだけ具体的な演出などのネタバレをしないように書いてきたつもりですが、最後にちょっとだけネタバレします。
今回のライブの最後に歌われたのは、アルバム『Mr.S』を聴いたときから確信していたとおり、『ビートフルデイ』でした。今回大活躍の大竹創作と☆Taku Takahashiのタッグによる、アルバムのcolorfulサイドのフィナーレを飾る楽曲です。
冒頭で、コンサートにおいてオープニングの演出はとっても大事と書きましたが、エンディングも同じくらい大切です。でもオープニングに比べてエンディングって、ある種後夜祭的なノリというか、アンコールでみんなでワ~ッと盛り上がってそのままじゃ~ね~って去っていっても、なんとなく終わった感はあるし、それはそれで間が持ってしまうものでもあったりします。逆に言うと、最後をきちっと締めることができるということは、実はすごくスキルがいるし、ある意味オトナでなければできないことだと思うんです。
そういう意味で今回の終わらせ方には、震えました。というか正直、泣きました。その理由は、『ビートフルデイ』で香取の歌詞飛ばしのおかげで楽しみにしていた彼のソロパートをほぼ聴けなかったからではありません(嘘。それもちょっとはあったかも 笑)。かと言って、オトナな振る舞いでコンサートを見事に締めていることに感動して、とか、そういうことでもありませんでした。