立ち上がった瞬間、目の前が暗くなったり足元がふわっとしたりする立ちくらみ。何度も起きると「外出先で起きたらどうしよう」「何か病気が隠れているのでは?」と不安になることもありますよね。

立ちくらみは、血圧の変化や貧血、脱水などさまざまな原因で起こります。この記事では、立ちくらみとめまいの違いから主な原因、日常生活のなかでできるセルフケアをわかりやすく紹介します。

立ちくらみとめまいの違い

「立ちくらみ」と「めまい」は似ているようで症状や原因が少し異なります。

立ちくらみは座った状態や横になった状態から立ち上がったときに目の前が暗くなったりクラッとふらついたりする症状のことで、主に血圧や脳への血流の変化が関係するのが特徴です。

一方、めまいは目の前がぐるぐる回る「回転性めまい」や、からだがふわふわするように感じる「浮動性めまい」など幅広く、内耳や脳など、バランスを保つ仕組みの異常が関係することがあります。

めまいは寝ているときや頭を動かしたときにも起こるため、症状が起きるタイミングも立ちくらみとめまいを見分ける手がかりになります。

立ちくらみの原因

立ちくらみは複数の要因が重なって起こることもあります。立ちくらみの代表的な原因をみていきましょう。

1.起立性低血圧

起立性低血圧とは、横になった状態や座った状態から立ち上がった際、血圧を保つ調節がうまく働かず一時的に脳への血流が減ることです。

通常、立ち上がったときには血液が下半身に移動するため、自律神経の働きによって血管が収縮して血圧が維持されます。この反応が十分でないと、目の前が暗くなる、ふらつくなどの症状につながるのです。

たとえば、朝起きてすぐ、長く座ったあとの立ち上がり、入浴後などに起こりやすい傾向があります。

2.貧血

鉄欠乏性貧血では、鉄が不足して全身へ酸素を運ぶヘモグロビンが減り、酸素が十分に届きにくくなります。そのため、立ちくらみのほか、息切れ、疲れやすさ、頭痛、だるさなどがあらわれることがあります。

とくに、女性は月経で鉄が失われやすく、食事量が少ない人や偏った食事が続いている人は気づかないうちに鉄分不足になりがちです。

「階段で息が切れやすい」「疲れが残る」といった変化もある場合は貧血の可能性も考えましょう。

3.脱水

汗を多くかいた日や水分を十分に摂れていない日は、脱水によって血圧が下がりやすくなることがあります。

夏の屋外だけでなく、冷房の効いた室内で水分補給を忘れているときにも注意が必要です。飲酒後や長風呂をしたあとも、脱水や血管の拡張が重なって立ちくらみが起こることがあります。

朝は飲み物だけ飲んで出かける、仕事中はほとんど水分を摂らないという人は、水分不足になっていないか振り返ってみましょう。

4.ホルモンバランスの変化

女性の場合、ホルモンバランスの変化が関係していることもあります。

とくに、更年期にはエストロゲンの分泌が減少して自律神経が乱れやすくなります。その結果、血圧のコントロールが乱れやすくなるのです。

立ちくらみのほか、ほてりや手足のしびれなどにも悩んでいる場合は、女性ホルモンのバランスの変化が関係しているかもしれません。

5.薬・病気の影響

降圧薬や利尿薬などを服用している場合、血圧が下がって立ちくらみが起こることがあります。また、不整脈や自律神経失調症、糖尿病などが関係していることも少なくありません。

薬を飲み始めてから症状が増えた場合、自己判断で中止せず、処方した医師や薬剤師に相談してください。立ちくらみを何度も繰り返す、胸痛や強い息切れなどを伴う場合は、セルフケアだけで様子を見ず、速やかに医療機関へ相談しましょう。