マジで!!?? ホントにっ??

そうなんだッ! えぇ…?? (意外な感想に驚く、佐江ちゃん)

何でだろう??

舞台上からだと「こんなにも暗いの? 」っていうくらい、客席が暗くて見えないんです。私自身、もともと客席を意識するタイプではないんですが、最後のカーテンコールで明るくなって、やっとお客さんの顔が見えるくらいで…。

客席が暗いから余計に、実際の距離よりも“お客さんはもっと奥にいる”って、思っているのかもしれない。。舞台に立つ側と、観る側では感じ方が全然違うのかなぁ。舞台から遠い席で観ていると、余計に迫力が伝わらなくて、

“私たちのエネルギーが、劇場に吸い込まれちゃってる”

って、思っていました。観る場所によって、見えかたが違うのかもしれないけど、観劇したお客さんの感想だと、この作品は、どの席で観ても見えづらさはないみたいなんです。舞台が円形というか、客席を囲むようになっていることもあるのかもしれませんね。

セットが円形になっていて、360度つながっていると、私たちの気持ちもつながったまま次のシーンに行けるので、それも「リアリティ」につながっていると思います。

「リアリティ」を感じるのは、衣装でもそうで、今回の衣装はとても「シンプル」。プエルトリコ系の女の子は、ダンスパーティーのシーンでは、少しフワッとしたスカートを着ているけれど、グランドミュージカルと比べると、衣装も全然派手じゃないと思うんです。

メンズたちもそうで、私服で着ていても違和感がないくらい、シンプルで、オシャレで、かわいい衣装で。そういうところでも「リアリティ」を感じるんですよね。

--前回の取材では、衣装もまだ1回しか着けていない状態で、「まだアニータが降りてきていない」と話していましたね。(第10回)

そうですね。だから、前回の取材のときは、まだ不安でいっぱいで。舞台稽古の段階に入っても、“何でまだわからないんだろう”って、ずっと焦ってた。

そうだったのに…それが通し稽古で…アニータが降りてきたんです! 通し稽古では、不安に思いながらやっていたんですが、終わった後、演出家のフリオからありがたいお言葉をいただけて、

“あっ…、できてたんだ…”

って、思えたんです。後から映像も確認して、自分のアニータがどう観えていたのか、もっとこうしてみようとか考えられて。だから初日では自信をもって、胸を張ってアニータになれました。自分の中ではベストを出せる状況で、ステージに上がれたんです!

本当によかった。それは、自分自身もだし、カンパニーの皆がそうだったんです。

演出家さんも、本当にいい笑顔と拍手で「ブラボー!!」って、私たちを迎えてくれて。初日が終わってから1時間くらい、皆で乾杯したんですが、「え!? 今日は千穐楽??」っていうくらい、皆、すごくいい笑顔で!

1人ひとりに課題があって、がんばってきたことがあったから。もちろん、本番が始まった今でも、がんばり続けていることはあるけれど、稽古中は、まずは初日に向けてがんばってきたから。

作品として皆でやらなきゃいけないこともあったので、「Season2の私たちが、今、出せるものは全部出し切ったよね」っていう達成感を感じられたんです。昼公演でやった、作品の本当の初日のメンバーを観ていても同じように感じられて。

お互いに皆で「いい初日だったねぇ」って、言えたので本当によかったです。

--フリオさんからは、どんなお言葉をもらったのか、ぜひ聞きたいです!

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