本当に上手ですよね。彼女はまだまだ上を目指していますが、「自分の声がすごく嫌い」って言って、コンプレックスみたいだったんです。それを抜け出したくて、ボイストレーニングに行ったり、一時期海外へ勉強に行ったりもしていたんです。

本当に歌い方が変わったんですよ。

しゃべっているときの声が昔とは全然違うくらい、自分の声が嫌いっていうコンプレックスから、今の彼女がいると思うと、ちゃんと有言実行できている人だって感じます。

--去年、『ピーターパン』の舞台で共演したときも、以前との変化を感じていた?

あった! ありました。ハンドマイクを持って、「河西智美」としてソロライブをするときの歌い方と、ミュージカルでの歌い方を、ちゃんと自分の身体で歌い分けて表現できるようになっていて。それがすごいと思うんです。

私はそれがまだちゃんとできていないかもしれない。ともの曲を練習しているときに、

「舞台っぽく歌っちゃうと、おばさんが歌っているみたいになっちゃうから、“ハンドマイクバージョンの歌い方”にしたほうが絶対にいいよ!」

って、ともに言われたんです。「な、なに?? “ハンドマイクバージョンの歌い方”って??」って思いながら(笑)。彼女が自分の中でできる技術が、確実に増えてきているんだろうなと思うんです。

--歌い分けというと、声の出し方ということですか?

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