「ヴィジュアル系バンドだから」これをやってはいけない、と概念は捨てていこう
――来年メジャーデビューすることも発表されました。
星七:コロナの影響を受ける以前に、一度メジャーデビューの話は別の会社で進んでいました。ですが、コロナ禍に入ってからその会社からの話が止まってしまって、ある意味放置されているような形になってしまったんです。
それは致し方ないことなのですが、先程言ったように自分たちは時間を意識して活動しているので、しびれを切らしてしまい、その話を白紙に戻して、現在のレコード会社と契約することにしました。
――現在のヴィジュアル系バンドシーンは、インディーズで活動するバンドがほとんどです。不安はなかったのでしょうか。
星七:バンドを続けていく上で、親世代の人にまで理解をしてもらうには、「大きな会場でやった」では、伝わらないと思うんです。それもあって、オリコンやメジャーデビューの数字は意識しています。
それに、僕ら来年10年と言う節目なので、ファンの方と一緒になにかひとつ達成させたかったという想いもあります。その結果のメジャーデビューという選択です。
幸いなことに、僕らはCDのセールスに関しては、ヴィジュアル系バンドの中ではかなり自信がある。メジャーデビュー自体、結果が出ない場合はバンドの寿命を縮める可能性もある。より険しい道ではあるけれど、自分たちを追い込んでいくスタイルは、慣れていますので(笑)。
――星七さんは元ホストという経歴を持っていたり、カフェなどの店舗経営だったりと、様々な活動をされています。そこで「色眼鏡」を持ってみられてしまう可能性を考えたことはありますか?
星七:例えば、『歌舞伎町レイニー』を出す頃に、ホストをやっていた過去を露骨に出していいかという迷いはあったものの、当時本気でやっていた仕事だったことは変わりませんし、その時代があるから今の自分があるわけですし。
それに、今は渋谷でカフェをやっていたり、新宿で水タバコの店もやっています。バンドを片手間でやっているわけではないので、「ヴィジュアル系バンドだから」「ミュージシャンだから」これをやってはいけないと概念は捨てていこうと。
自分たちの心に正直に生きることによって、批判も起きるかもしれないけれど、それは視野が狭いと思うので、気にしないようにしています。
それに、SNSを筆頭に、時代は移り変わりが激しいですし、ニーズに合わせて柔軟に対応出来るようにしたほうがいいと思うんです。
僕も自身も迷いはありますけど、やはり音楽がしたい、音楽につながるのであれば、それがYouTubeだったり、体張るようなギャグお笑い要素だったり、お店の経営だったりだとしても、最終的にまず音楽を聴いてもらうきっかけになって、the Raid.にとってプラスになったりするのであれば、どんなことでも挑戦していこうと思っています。
スケジュール
●インディーズラストワンマンツアー『サヨナラインディーズ』
2020年12月19日(土)福岡DRUM LOGOS
●『サヨナラインディーズ』TOUR FINAL「君と僕の約束」
2020年12月26日(土)国立代々木第二体育館【東京】
リリース情報
誹謗中傷だらけのこんな世界、クソくらえ!
インディーズラストシングル 『サヨナラ誰か』
2020年12月22日(火)Release!