これまで想像し得なかった新たな『バクマン。』が誕生

撮影:能一ナオ

今作は、真っ白な舞台セットに映像や原作漫画のシーンを映し出すなど、ウォーリー木下らしいプロジェクションマッピング演出に加え、水盤舞台を設置し、冒頭から大量の水が使用された演出で、幕が開いた直後から衝撃を与えてくる。

荒牧慶彦(高木秋人役) 撮影:能一ナオ

雨のシーンから始まり、そのまま濡れるキャスト、さらに舞台上に溜まった水に思い切り飛び込んだり、走り回ったりと、“漫画を描く”という、一見、目に見える大きなアクションが見えにくい題材の本作に、ダイナミックな動きや繊細なゆらぎを出すなど、 登場人物たちの心情を表現するための重要な要素として「水」を取り入れた挑戦作だ。

撮影:能一ナオ

また、『CROW(クロウ)』『ラッコ11号』など、ライバルたちの描く人気漫画が舞台上で表現されるシーンも見どころ。個性豊かなキャラクターが舞台上で再現され、原作ファンにはたまらない胸が躍る夢のような豪華なシーンだ。

そして、舞台作品ではキャストがアンサンブルとして演出を盛り上げたり、サブキャラクターも兼任することが多々あるが、ダンスを得意とする福澤侑がキャスティングされていることに納得する場面もあるので期待してほしい。

お馴染みの個性豊かなキャラクターも登場 撮影:能一ナオ

アニメや実写映画などメディアミックス展開されてきた『バクマン。』だが、キャストとキャラクターの融合、そしてアナログな「水」という要素を追加し3次元空間と重力を活かした、これぞ演劇、舞台作品ならではの、これまで想像し得なかった新たな『バクマン。』が誕生した。

「バクマン。」THE STAGEは10月17日(日)まで天王洲 銀河劇場、10月21日(木)~24日(日)TOKYO DOME CITY HALL、10月28日(木)~31日(日)メルパルクホール大阪にて上演。生配信も実施される。