AKB48グループのときも、今ミュージカルで大きなカンパニーになったときも、スタッフの方々1人ひとりに、感謝の気持ちを込めてお仕事をする。その気持ちは、自分でも忘れていないつもりだったけれど…。

やはり、カンパニーが大きくなると、1人ひとりと関わったり、ふれ合ったりする時間が持てていなかったと感じていたんです。

『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』では、出演者も6人だけで、スタッフの皆さんとも、すごく近くでコミュニケーションが取れていて。「皆で作品をつくっている」っていう感覚を、より感じられた作品でした。

私がのどを痛めてしまったときも、音響さんが繊細な音まで調整して支えてくださって。もちろん、これまでのミュージカルでも、音響さんが私のその日の状態を見て、調整してくださっていたと思うんです。

けれど、自分から積極的に音響さんと会話を持って、その日の状態を話しながら細かなコミュニケーションを取れた経験は初めてだったから。感謝の思いが募りますし、そうすることで、作品への責任感もより強くなるのを感じました。

こういう経験も含めて、『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』は、自分にとって「いい記憶」と「いい記録」になった作品だったと思っています。

あとは、「作品以外」のところで「人間として変わることができた1年だった」と、すごく感じます。

「良(よ)い加減」と、本当に呪文のように意識していた1年だったから。(第36回)

フォトギャラリー【本文未掲載分もあります】「ミラチャイ☆」連載 第36回

「完璧じゃなくていいんだ」って意識し始めた最初の頃は、“本当に、これでいいんだろうか”と、思いながら過ごしてました。でも、ようやく自分の身に付いてきたのを感じています。そうなれたことが、今年いちばん、うれしかったことかもしれません。

--「良い加減」は、日々意識していた?

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