青春と聞いて、みなさんはどんな色を思い浮かべますか?
ちなみに私の青春は、友達とゲームの通信対戦に費やしていたのでだいたい26万色でした。
人それぞれ思い思いの青春があったりなかったりするかと思いますが、青春の色がどんな色をしているのか。
現在絶賛公開中の映画、『なのに、千輝くんが甘すぎる。』を見るとわかると思います。
講談社「月刊デザート」で連載中の、亜南くじら先生による超人気コミック『なのに、千輝くんが甘すぎる。』。
「なにわ男子」の高橋恭平くんと、注目の若手女優畑芽育さんにより実写化された、「ベスト胸キュンストーリー」と言われるほど胸キュンが詰まった映画です。
本作のターゲットはティーン世代の女の子たちだと重々承知はしているのですが、私はこの映画を、青春時代の色が思い出せないような大人にこそ見て欲しいと思いました。
なぜなら、この『なのに、千輝くんが甘すぎる。』こそが、青春の色をそのまま形にした映画だからです。
青春は、“朝の光の色”をしている
2023年3月3日(金)に公開された、『なのに、千輝くんが甘すぎる。』ですが、ストーリーをざっくり説明すると、人生初の告白があえなく玉砕してしまったヒロインの真綾のために、陸上部のエースで学校一のモテ男子千輝くんが、なぜか「片想いごっこ」を提案します。
そんな千輝くんによる思いも寄らない甘すぎる片想いプレイに真綾が翻弄されていくお話です。
良い大人の皆さんは、「片想いごっこ、とは…」と首を傾げているかもしれませんが、まあ聞いてください。
私自身、好きな映画は『THE SECRET LIFE OF WALTER MITTY(邦題:LIFE!/ライフ)』、『アベンジャーズ/エンドゲーム』の女なので、正直なところキラキラした恋愛映画を今まで一本も見たことがありませんでした。
そんな私がこの『なのに、千輝くんが甘すぎる。』を見て一番に感じたことは、「青春とは“朝の光の色”をしているんだな」、ということです。
この映画、とにかく様々なシーンで光の入り方が本当に美しいんです。
朝の光が校舎に差し込む光景は、若く瑞々しい出演者たちをうっすらと白く縁取っていて、その美しさに思わずため息が溢れました。
千輝くんと真綾が「片想いごっこ」を始める際に重要な朝の図書館は、時が止まったような神聖さすら感じられます。
真綾を演じる畑芽育さんの透明感も相まって、あぁ、これが青春の色なのか、と映画を見ながら思いました。
日常に疲れた大人になると、若い子が青春の色を纏って発光している姿からしか得られない栄養があると思いませんか、この映画はそんな栄養を摂取することが出来るのです。