お勧めの胸キュンシーンは“棚ドン”

©2024「恋を知らない僕たちはー」製作委員会 ©水野美波/集英社

――英二には、普段、アイドル活動をされている時には見せないような表情や姿もたくさんありましたが、その点で意識したことはありましたか。

アイドル活動をしている時は、1分1秒でもいい姿を見せないとという意識があるので、常にビジュアルを気にするんですけど、英二でいるときはそのスイッチを切るというか、あまり気にしないようにしていました。

役柄的にガサツな部分もあるし、少年っぽさというか、ちょっとやんちゃな男子高生みたいな感じを出さないといけなかったので、僕自身、学生時代、男同士でワイワイしていたようなタイプでもなかったから、自分の中の知らない引き出しをたくさん開けながらやっていました。

僕にとっては勉強になりましたし、学生に戻って、こういう生活も一回してみたいなっていう気持ちにもなりました。

――大西さん自身はワイワイするタイプではなかったんですね。

仲のいい人たちの間だけでワイワイするようなタイプでした。英二みたいにみんなからちょっかいを出されるような感じではなかったです。なので、演じていて新鮮で、楽しかったです。

英二は輪の中心にいて、周りを焚きつけるようなところもあって、そこは英二の人の良さであり、みんなから好かれるところなのかなと思います。

――制服を着るとスイッチが入るとかもありますか。

他のお仕事でも未だに制服を着る機会はあるんですけど、着ると学生時代のことを思い出すことはありますね。あと、今回に関して言うと、着崩すとか、いろんな着こなしのパターンもあったので、そこも楽しめました。鏡を見て「俺、まだ学生いけるかも」とかって思いながら(笑)、気持ちを作っていきました。

©2024「恋を知らない僕たちはー」製作委員会 ©水野美波/集英社

――少女漫画ならではの、胸キュンシーンの撮影はどうでしたか。

原作とにらめっこをしながら、酒井監督とも「こういうシーンはしっかり再現したい」というお話もして、原作をリスペクトして撮影をしていきました。

現場でも原作を見ながら、「もうちょっとこうかも?」とかって、体勢を気にしたり。「これは現実ではないだろう」と思うようなところもありますけど、それだけに、この作品でしか味わえない経験もたくさんさせていただきました。

ただ、そういう非現実的なキュンキュンシーンもありながら、お話としてはリアルに刺さる部分も意外と多くて。そのギャップも面白いんですよね。

――お勧めのキュンキュンシーンは?

いろんなキャラクターのキュンキュンシーンが詰め込まれていて、盛りだくさんなんですけど……やっぱり、英二と瑞穂の図書室での“棚ドン”ですかね(笑)。足を抱えてあげるっていうのもあるし、距離もかなり近くて。今までにはなかったようなシチュエーションだとも思うので、注目してほしいです。