先生にどんな役なのかをお尋ねしました

撮影/川野結李歌

――それぞれ演じた役にはどんな印象を持ちましたか。

木村:叶翔は“黒髪ショートのクールガイ”というキャッチフレーズがついているだけに、基本的にクールで、何を考えているかわからないと思われているところがあります。ただ僕は、ライクレのメンバーといるときは明るく笑うこともあるので、実は不器用で思っていることを素直に伝えられないだけだと捉えていました。

――演じる上で意識していたところは?

木村:普段の僕は明るいので、クールでいることは常に意識していました。でも、僕の周りには堀夏くん(FANTASTICSメンバーの堀夏喜)とか、柔とか、クールな人がいっぱいいるので(笑)、そこから想像して役に落とし込みました。あとは原作をたくさん読んで参考にしました。

©幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会

――これまでもクールな役を演じることはありましたが、自分と少し距離がある役を演じるのはどうですか。

木村:自分と近すぎるものよりもしっくりくる感覚があります。自分と違うからこそ、お芝居の幅が広がる気がするんです。

――以前、今回のようなキラキラした役をやってみたいとおっしゃっていて。

木村:そうなんです。だから、これまでいろんな役を演じさせていただきましたけど、やっとできたという感じもありました。

山中:そうなんだ!

木村:楽しいし、気持ち良かったです(笑)。

©幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会

――山中さんは晴をどのように捉えていきましたか。

山中:正直、晴は原作ではそこまで詳しく描かれていなかったのでヒントが少なくて。それで、直接(山中が成田葵央役で出演した映画『あたしの!』の原作者でもある幸田もも子)先生にどんな役なのかをお尋ねしました。普段、自分からそういう動きをするってことはないんですけど。そしたら「M!LKで柔太朗くんがツッコんでるとき」と言われて。そこから何となくイメージをつかむことができました。

ただ普段M!LKで活動しているときの僕とは全然違うと思います。晴は“皆を惑わすイタズラ天使”ですけど、僕はメンバー内をかき乱すようなことはしないし。誰かが言った意見に別案を出すとかはありますけど、自分が最初に言い出すこともあまりないです。

――でもメンバーのことを思って言葉をかけてあげるところは、山中さんの優しいイメージと重なると思いました。

山中:それはあるかもしれないです。だけど、晴は優しさがひねくれているので(笑)、そこは僕とは少し違うと思います。