――あふれる情報とともに、社会も、またママ自身も、以前とは比較にならないくらい多様化しているのかもしれません。

村上:だからこそ、公共の場で「授乳する」or「しない」ではない「第三の選択肢」の巻~♪なのです(笑)

本当のところを言えば、自分と違う考えに対する寛容さが必要なんですけど、でも、残念ながらみんながそうではないですよね?

だから、批判の目をさらっと受け流しつつ、自分の“楽ちん”も叶えつつ授乳できる「第三の選択肢」が要るのではないかな、と思うわけです。

その筆頭が周囲から気づかれずに授乳することのできる「授乳服」で、個人的にはコレさえあれば何とかなる!とすら思っています。

ほかにも選択肢はあると思いますが、悩めるママには、ぜひいろんな対策を試していただきたいですね。

また最近では、産後の大変さをツイッターでおもしろく、分かりやすくマンガにしている方たちもいて、そういう現実的な情報が、ほかの世代や、育児に直接関わりのない方たちにも伝わる機会になるかもしれません。

ママと赤ちゃんの“リアル”を知ってもらえれば、それと、そこに“おもしろさ”もあることが分かれば、当事者でなくても入りやすくていいですよね。こんな動きも、広がってゆくといいですね。

――産後のママにとって、村上先生の「じゃあ赤ちゃんが幼児になるまで、ずーーーーっと家に籠もっていろ、ということか!?」という突っ込みは、力強いエールになると思います。さらに公共の場で「授乳する」or「しない」ではない「第三の選択肢」を探す、という視点にも心が軽くなりました。

では今日のインタビューの最後に「公共の場での授乳」問題に悩むママたちへ、あらためてメッセージをいただけますでしょうか。

村上:お出かけ先では「スマート授乳」を提案します。

「赤ちゃんがいるのだから公共の場で授乳して何がいけないの?」ではなく、「とにかく隠して隠して授乳室のある所にしか行きません!」でもなく、無理のない方法を考えてみませんか。

ママも赤ちゃんも自然体で、スマートな授乳は、「楽に・楽しく・美しい」生活をきっとかなえてくれると思います。

記事企画協力:光畑 由佳

【取材協力】村上 麻里(むらかみ まり)先生 プロフィール

産婦人科専門医。【母乳110番】顧問。「母乳育児の指南書」の決定版とも評される『おっぱいとだっこ』(竹中恭子著・PHP電子)では監修も務める。実戦的な母乳育児の講演は各地で好評。都内の産婦人科クリニックに勤務。三姉妹の母でもある。

15の春から中国とのお付き合いが始まり、四半世紀を経た不惑+。かの国について文章を書いたり絵を描いたり、翻訳をしたり。ウレぴあ総研では宮澤佐江ちゃんの連載「ミラチャイ」開始時に取材構成を担当。産育休の後、インバウンド、とりわけメディカルツーリズムに携わる一方で育児ネタも発信。小学生+双子(保育園児)の母。