やっぱり自分は、ギリギリまで「もがいた」方がいい人なんだって、この作品で気づいたかもしれません。
稽古場にいる時点で「これでステージに立てる」って、自覚を持ってしまうよりも、「ギリギリまで、もがき続ける」のが、ステージに立つうえでは合っているんだと思います。
『ウエスト・サイド・ストーリー』では、本番直前のゲネをやっているときも、まだ、自分自身「大丈夫かな…」って、思いながら舞台に立っていたんです。
でも、そのゲネが終わった後に、演出家さんにほめてもらったことが自信になって、初日もいいものを観せることができたと思っているんです。(第11回)
でもこれが、「映像」となると、また話は違うんですが…。
映像は舞台と違って1回きりのものだから、もがいている暇はないんです。その感覚の掴み方は、今ひとつわかっていないので、それは今後の自分の課題でもあります。
--以前、「自分の前にどんなに高い壁があっても、すんなりと超えられる自分になりたい」って、話していたことがありましたね。
本当はそうです。何でもすぐできる人になりたい!!
でも…、つくづく自分は「もがき続ける人」で、「ほめられてのびる人」なんだということもわかりました(笑)。できていないのに、「できた」って言われるのは好きじゃないですが、
「よかったよ」
っていうひと言で、どれだけ自信を持たせてもらえるか!
ほめてもらえるからこそ、「自分でやっていたことが間違いなかったんだ」って、再確認できると思うんです。
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