テンションを上げたい時はメタルを聴く

撮影/稲澤朝博

――サックスは初挑戦だったそうですね。

難しかったです。撮影は昨年の8月ぐらいから始まったんですけど、その前の7月期のドラマ(『ホメられたい僕の妄想ごはん』)でベースをやっていて。

サックスの練習は少し前から始めてはいたんですけど、その間に一度、ベースの練習に集中する時期があったので、結果的に2週間くらいしか練習できなかったんです。

だから若干の不安もありました。ただありがたいことに撮影期間中にも練習の時間を入れてくださったので、何とか演奏シーンの撮影には間に合ったかなとは思います(苦笑)。

撮影/稲澤朝博

――具体的にどんなところが難しいのですか。

リコーダーと同じ感じで、押さえて吹けば音を鳴らすことはできるんです。ただそこから覚えることがめちゃくちゃ多かったです。

まずはどの場所を押さえると何の音が出るかを覚えて、次に楽譜を覚えて、その次に楽譜通りに吹いた時の押さえる場所を覚えて。それを何度も繰り返しやっていました。

でもある程度スラスラと吹けるようになってくると、そこからは楽しい時間になるんです。今回はその楽しくなれるまでに結構な時間がかかってしまったんですけど。

――本作の音楽担当の小林洋平さんは、クランクイン直前の全体練習での高杉さんの演奏を「ここまで仕上げてきたことに感動した」とおっしゃっていました。

自分的には全然でした(苦笑)。「みんな上手いな」と思って周りを見ていました。その全体練習の期間が3日間くらいだったんですけど、僕はそのうちの2日間は小林先生に個別に教えていただいていて、ようやく3日目で全体練習に挑めたんです。

小林先生のおかげで、胸を張ってここまで来れたなという気持ちも少し湧きましたけど、(サックスが)楽しくなってきたのは撮影期間に入ってからでしたね。

撮影/稲澤朝博

――普段、音楽はよく聴く方ですか。

僕、音楽って、あんまり身近じゃないんです。音楽を鳴らしてないとダメとか、そういうタイプではないんです。何か気分を変えたい時とかに聴く感じです。

例えば「明日も頑張ろう」とか、「疲れたな」とか、「テンションを上げたいな」とか、そういう気分によって聴く曲が変わります。「朝起きた時に聴く曲」「夜寝る前に聴く曲」とかも結構決まっています。

そういう曲が徐々に増えていくという感じで、気に入った曲はずっと聴いてしまいます。

――どんな曲を聴くのですか。

詳しくないんですけど、テンションを上げたい時はメタルとか。最近は星野源さんの「Pop Virus」を、家に帰ってきてゆっくりしたいなと思う時に聴いています。それから高橋優さんがすごく好きで、「明日はきっといい日になる」はよく聴いています。

そこに今回、クラッシックや吹奏楽の曲が入ってきて。こうやってお仕事とかで触れさせていただく度に徐々に増えていきます。