絵画と音楽、それぞれが香取にもたらすもの
「昨年11月の『72時間ホンネテレビ』では唄ったけれど、あのときは半分意識がない状態で必死に唄っていたから、気持ちよく唄い上げるみたいなことはずっとやってないです」。そう言葉にした後で「唄いたくなること? あります、あります」と続けた。
「本作のepisode4で久しぶりに唄うのかな? いや、僕もまだ本当に何も知らないんですけど、“歌喰い”に歌を食べられるアーティストのミュージカルだったら、唄うしかないじゃないですか?(笑)」
さらに、香取は今回の役柄と重ねて自身と歌や音楽との関係について語り始めた。
撮影:熊谷仁男
「僕自身も最近、歌を奪われてしまったと言うか、同じような感覚があったんです。そう言えば、しばらく音楽を聴いてないなと思って、久しぶりに聴いてみたら、気分が晴れやかになったんです。それは、絵を描いているときと同じ感覚ですね。
僕の場合は絵に自分の心情が映し出されちゃうところがあるんですけど、音楽も気分がいいから聴こうではなく、無意識のうちにヘッドホンを出して聴いていて、聴きながら“俺、いま、すごく調子がいいんだな~”って気づく感じなんです。
逆に、さっきも言ったように、一時期は“あれ? もう何ヶ月も音楽を聴いてない”という状態だったんですけど、最近はわりと聴いてますね。ぼくのりりっくのぼうよみ、あの人の曲をよく聴いています」
絵画と音楽。本人も強調するように、大好きなそのふたつの表現には、香取慎吾の生々しい感情と感性が自然に滲み出てしまうのかも。そこにポイントを置いた『慎吾ちゃんと歌喰いの巻』では、新たなスタートをきった彼の決意や現在の心境が炙り出されるに違いない。
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