『完璧な家族』© Victory Contents Co., Ltd

誰もがうらやむ恵まれた家庭に潜む闇が、予期せぬ殺人事件によって少しずつあぶり出されていくさまを描いたミステリー『完璧な家族』が、日韓同時配信されて話題を呼んでいる。行定勲監督が演出を手掛けた注目作には実力派キャストが多数集結した。今回はその中からドラマの要となる若手俳優4人に焦点を当てて紹介していく。

『完璧な家族』© Victory Contents Co., Ltd

パク・ジュヒョン、新たな一面を見せて視聴者を驚かす!

ドラマの中心人物となるソニを演じるパク・ジュヒョンは、デビュー間もない’20年に出演した『人間レッスン』で裕福な家の娘でありながら、同級生が売春仲介に手を染めていることを知って、彼を脅して危険なビジネスに身を投じる役柄を演じ切った。

“怪物新人”と称されて、抜群の存在感が認められると第57回百想芸術大賞TV部門新人賞を満場一致で受賞。その後も『マウス〜ある殺人者の系譜〜』や『時速493キロの恋』などで主演を重ねて、『禁婚令—朝鮮婚姻禁止令—』では時代劇初主演を飾った。

それぞれタイプの違う役柄ながら、いずれも前向きでガッツのあるキャラクターを生き生きと演じていたのが印象的だ。

それが今回は、幼少期に養護施設から引き取られ、養父母の愛情に包まれて育った控えめな優等生というキャラクターで、これまでにない姿を見せた。愛情深いと思っていた養父母の知られざる一面を見て恐れを抱くソニ。不安と疑念をふくらませていく彼女の心の揺れを巧みに演じている。単なるいい子かと見えたソニは、友人の死の背後にある真実を密かに追求し始めるあたりから変化していく。

パク・ジュヒョンは新たな一面を見せつつ、持ち前の意思の強さを感じさせる表情で独自の魅力を発揮している。

『完璧な家族』© Victory Contents Co., Ltd

物語の発端はキム・ヨンデにあり!?

パク・ジュヒョンとは『禁婚令—朝鮮婚姻禁止令—』でカップルを演じたキム・ヨンデは、序盤で命を落とす同級生ギョンホという、物語の発端となる役どころを担った。

’19年の『偶然見つけたハル』で、自分が気付かぬまま漫画の中で主人公として生きている変わったキャラクターを演じて、まさに漫画から出てきたような容姿と共に大きな注目を集めた。

続いて’20〜’21年にかけて社会現象化した『ペントハウス』シリーズで悪の権化のような父に育てられた息子を演じ、さらに知名度を高めて日本でも人気が上昇。

本作では、事件の真相を追う中で過去のギョンホの行動が描かれて、死後も物語に大きな影響を与える。

優しさと冷たさが同居しているようなキム・ヨンデの、どこかミステリアスな雰囲気が謎だらけのストーリーにぴったりだ。

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