声優になっていろいろな夢が叶った

――ミーゴと自分が重なる部分は?

 木村:体が大きいところ。あと、割りと1人で突っ走ってしまうところとかも似ているのかなと思います。けっこう僕は1人暴走族ですね(笑)。

 ――1人暴走族(笑)!?

 木村:こうだと思ったら、突っ走ってしまうので。今は劇団をやっているんですけど(天才劇団バカバッカの座長)、メンバーの了承を得ずに1人でなんでも進めてしまって、「最終的にこうなりました」とだけ伝えると、「なんでそれ言ってくれなかったんですか!?」と言われることは、けっこう多いです(笑)。

あとは、こうだと思ったら人に何と言われようと思い続けるという性格なんです。自分の意志を貫く、とまでは言えませんが、自分の夢や思想を伝えて「それはないよ」と言われても、「そっか、僕はこう思うけどね」と自分の想いがあって、あまり人に流されないタイプだと思います。

 ――信じる心みたいなものが強いのでしょうか。

 木村:「やってみなきゃわからないでしょ」みたいな想いが何事にも自分のベースにあるんだと思うんです。例えば振り返ってみると、子供の頃に夢があって「それはお前には無理だよ」と言われても、「やってみなきゃわからないでしょ。

とりあえずやってみて、それでダメだったらダメでいいじゃん」みたいなチャレンジ精神があった気がします。

そういうところが、みんなにダメと言われても「スモールフットをまた見つければみんな納得してくれるだろうから」と行動するミーゴと重なるかな。

『スモールフット』©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.

 ――そういった意味で、ずっと公言したり、自分の想いを信じてやってきて実現したことは?

 木村:本当にいっぱいありますよ! ウレぴあ総研に出たいってずっと言い続けてたんですけど、今回叶いました!

 ――本当ですか(笑)? ありがとうございます!

 木村:あとは、声優さんになって本当に面白いなと思うのが、けっこう子供のときになりたかったものが、たくさん実現しているんですよ。

声優というお仕事を通して、夢だった職業のキャラクターを演じさせていただけたりするので、声優さんて無敵だなと思うんですよね。

子供の頃にパイロットになりたいという夢があって、今回ミーゴが飛行機を着て飛ぶシーンがあったので、もう夢が叶ったなって(笑)。

 ――飛行機を操って飛んでいるわけですから、夢が叶いましたね(笑)。本当に声優になれたことが、さまざまな夢の実現に繋がっていますね。

 木村:それが一番大きいことだと思います。声優になって本当にいろいろな夢が叶っていますね。

僕は学生時代からずっとラッパーになりたくて。別の作品ですけど、声優さんとしてラップの作品(『ヒプノシスマイク』)を出来ていることもそうです。

声優としてデビューしてからも「ラッパーになりたい」とはずっと言っていたので、それが叶いました。けっこう周りからは無理だと言われていて、自分でも無理だと思っていた時期もあったんです。

 ――そうなんですか? でも、これまでもラップを歌うキャラは演じられていたので。

 木村:まったく悪い意味ではなくて、今までのキャラクターはラップ調の歌だったりしたので、個人的にはもっと本格的にやりたい!とラップ欲が満たされていなかったんです。

自分が信じてきたラップを今は出来たりもしているので嬉しいです。あとは、イエティの役もやりたいとずーっと言っていたので、やっと今回出来て良かったです(笑)。

 ――木村さんは声優デビュー(当時、中学生!)となったジャイアンも歌うキャラですよね。

木村:そうですね、シンガーですね!

 ――声優デビュー作からシンガーキャラなので、歌に縁深いなと感じます。

 木村:そう思っていただけるのはめちゃくちゃ嬉しいです。言われてみると確かに、歌うキャラは多いですね。だから、雪山か空き地かってところだけですよね、違いは(笑)! 歌うキャラがいれば、木村にお任せください。

 ――今後どんな歌う作品にチャレンジしてみたいですか?

 木村:もちろんミュージカル作品に携わらさていただけたら声優としても光栄ですけど、木村としても嬉しいですね。

あと、昨今、「歌唱部分は本国の音声で」ということも多いんです。そのほうが良いときも多くあるので、それも素敵だとは思っています。

でも、やっぱりせっかく声を担当するなら、歌までやりたいな~という想いは声優としてあるんですよね。

日本語吹き替え版で歌まで歌わせていただけるというのは近年ではレアなことでもあるので、今回の作品でやらせていただけたことは感謝しています。

最近、木村昴の好奇心をくすぐるのは……

 ――この作品は好奇心がテーマですが、木村さんが最近好奇心をくすぐられているものは?

 

木村:TWICEですね。

 ――へ~! そうなんですね!

 木村:なんかここ1ヶ月くらいでTWICEにどハマリしちゃって! 最初は韓国人ラッパーで気になっている人がいて、それを聴いていたら自分もその曲を歌いたいなと思ってきたんです。

でも韓国語がわからないから、ちょっと勉強してみようと思って、「韓国語 歌」で検索したらTWICEの曲が出てきたんですよ。

僕は流行りものがあまり好きじゃないんです。だから、「あ、なんか聴いたことある。TTのやつだろ?」と少し斜めからみていたんですけど、改めて聴いたら、曲のトラックが超カッコイイんですよ。まず、「曲ヤバッ!すげえイケてるな」と思って。

 ――おお!

 木村:それで、PVを観たんです。そうしたら、「ダンスすごっ!!振付師天才!」と思って。そこからメンバーのビジュアルを再度見てみたら、「むちゃくちゃかわいいな!」となりました(笑)。だから今TWICEにハマっています。

 ――私もきちんと観てみようと思います! 最後に『スモールフット』を観る方にメッセージをお願いします。

 木村:2018年の年末にピッタリな作品で、みなさんもピュアな気持ちになれること間違いなしだと思います。ピュアな方も、ピュアになりたい方もみんなで劇場に観に来てくれたら嬉しいです。モジャかわミーゴが雪山でお待ちしています!

――ありがとうございました!

ミュージック・ファンタジー映画『スモールフット』は1012日より全国公開中。