もしKing & Princeのメンバーの誰かと同じ人を好きになったら…

――もしKing & Princeのメンバーの誰かと同じ人を好きになったらどうします?(笑)

どうなんですかね~、それって。グループが崩壊するんじゃないかな(笑)。

僕はそれでもたぶん、夜中にこっそり彼女に会いに行くと思う(笑)。

――劇中の合間合間で、桜井さんやほかの共演者たちと「ういらぶ。」ってアイキャッチのようなポーズをとるところは、みんなで相談してやったんですか?

いや、まったくしてないです。

――決まったものがあったんですか?

はい。その前のシーンを撮って……例えば、それこそド頭の凛くんが優羽ちゃんにボタンをとめてもらうシーンを撮っていて、「はい、OKで~す。次、アイキャッチを撮りま~す」って言われたときは「えっ、アイキャッチ?」みたいになって(笑)。

僕らもよく分かってなかったんですけど、そのまま「よ~い、はい」でとりあえず「ういらぶ。」ってやって(笑)。そしたら、ああいう形になっていたんです。

でも、本編の撮影の途中でけっこうたくさん撮ったし、最後にはとうとう「ういらぶ。」もなしで、「4人で揃って、何かやって」みたいなことを言われたので、「じゃあ、ラインダンスでもしてみますか」って感じで、ふざけて「ワン、トゥ、スリー、フォー」って踊ったら使われていたから、えっ、まさかここで? みたいな感じで、ビックリしましたね。

だけど、最後の方はもう慣れちゃって、「来ました、アイキャッチ! はい、ういらぶ。」って自然にやっていましたよ(笑)。

映画のいちばんのオススメポイント

――映画のいちばんのオススメポイントも教えてください。

どこだろうな~? でも、ココだ~!って言うより、始まりから終わりに向かって、優羽と凛がどんどん成長していくところを観てもらいたいですね。

自分の気持ちを素直に相手に伝えられなかったふたりが、どう変化していくのか? そこを楽しんで欲しいと思います。

――十代のときは、やっぱ自分の気持ちを相手に伝えるのは難しいことなんでしょうか?

あの気持ちは、とっても分かります。僕もできなかったですから。十代のころはどうしても恥ずかしさがあるんですよね。

「好き」って言って、オドオドされたら怖いという気持ちもすごく分かりますし、だったら相手が言ってくれるのを待つっていう手段に出ちゃう感じも理解できる。

だから、十代の方には共感してもらえる部分が多いんじゃないかなと思います。

映画の主題歌について思うこと

ーーKing & Princeが主題歌の「High On Love!」も歌っていますが、自分が主演した映画の主題歌を歌うって知ったときはどう思いました?

やっぱり嬉しかったですね。メンバーでこの映画に出ているのは僕だけですけど、最後にグループの曲がかかると、みんなが協力してくれているような気がするし、“僕らはこういう人間です”という名刺を渡すような感じもして、自分も心強かったです。

――曲の聴きどころは?

歌詞にも映画で使っていたセリフや『ういらぶ。』を匂わせる「we love」というフレーズが入っているし、すごく前向きな感じで。

映画のワチャワチャした雰囲気や幼なじみ感が伝わる明るい曲調もピッタリなんじゃないかな~と思うので、そのあたりを楽しんで欲しいですね。

――『ういらぶ。』でいちばん学んだことは? プラスになったことは?

やっぱり振り切れるようになったことがめちゃくちゃ大きいです。

――完成した作品をご覧になった感想も聞かせてください。

客観的に観られなかったんですよね。やっぱり毎回どうしても不安なので、自分のところばかりを見ちゃうんですよ。ここ、不安だったけど、大丈夫だったかな~? とか、あっ、次、あそこのシーンだけど大丈夫かな?っていう感じだったので、物語をちゃんと追えなくて。

だから、もう一回観たいなと思っています。

メンバーのみんなは映画をどう観た?

――メンバーのみなさんもご覧になったそうですね。

はい。観てくれたみたいです。

――そのときは平野さんも一緒だったですか?

僕はほかの仕事に行っていて、そのときはいなかったんですよ。

――自分がいないところで主演映画を観られるのはどんな気持ち?

逆にいなくてよかったです。恥ずかしいので。だって、僕もほかのメンバーが恋愛しているところなんて見たら笑っちゃうだろうし、あっ、オスの顔をしているなと思っちゃうから(笑)。

俺もたぶんそう思われているような気がします。

――では、みなさんの感想は後から聞かれたんですか?

『ういらぶ。』11月9日(金)全国公開 ©2018『ういらぶ。』製作委員会 ©星森ゆきも/小学館 配給:アスミック・エース

はい。途中から仕事で合流したら、「オマエってマジ、ゴミな」ってなぜか連発されました(笑)。

――誰に言われたんですか?

神宮寺(勇太)と髙橋海人です。不愉快でしたね~(笑)。

――でも、その言葉が印象に残ったんですね。

はい、不愉快なのと嬉しさが混ざって、よく分からない気持ちになりました。

――ほかのメンバーの感想は?

そんなに言われなかったんですよ。「大変だった?」って聞かれるぐらいでしたから。

――アイキャッチの「ういらぶ。」に対する反応は?

あれは神宮寺がめちゃくちゃ気に入っていて、いまでもちょいちょいやってます。「ういらぶ。」ってふいにやってくるんですけど、その返し方が未だに分からなくて(笑)。

やり返すのもおかしいし、まだ解決策が見つかってないんです。

メンバーに観られて恥ずかしいこと

――メンバーに観られて恥ずかしいのは、ドSとお茶目なキャラを行ったり来たりしながら悶絶しているシーンを見られるのが恥ずかしいってことですか? それとも全体的に恥ずかしいんですか?

全体的にですね。メンバーはもう、家族より僕の素を知っていますからね。家族より長い時間一緒にいて、本当の僕を知っているから、お芝居しているところを見られるのは恥ずかしいです。

キラキラ映画が続きましたが…

――『honey』『ういらぶ。』とキラキラ映画が続きましたけど、平野さん自身はほかにやりたいジャンルはありますか?

正直、全部やってみたい。いまは本当に、優等生の役でも俺様でも、ちょっとサイコパスな役でも、ワチャワチャしている楽しい役でも、二枚目、三枚目でも、何でもやってみたいですね。

あと、主演でやらせていただくことが多いけれど、もっとすごい俳優さん、女優さんが主演を張っている作品にも出させてもらって、みなさんの背中を見て勉強させていただきたいなとも思っています。

今後挑戦してみたいこと

――あらゆるジャンルをやりたいということですけど、自分はこういうことが得意だから、それを活かしてやってみたいと思うようなことは?

運動神経には自信があるので、アクションはやってみたいですね。しかも、なるべく、スタントの方なしのアクションに挑戦してみたいです。

――いままでにアクションの経験は?

ないです。『honey』の雨の中の喧嘩のシーンぐらいですかね。

――もっとちゃんとした殺陣をやりたいんですね。

そうですね。でもそう言えば、1回、けっこう本格的なことをやったことがありました。

5年前、関西ジャニーズJr.のときに『忍ジャニ参上! 未来への戦い』(14)という作品をやらせてもらったんですけど、そのときはアクションも基本的には自分たちでやって、楽しかったんですよね。

――だから、またやってみたいんですね。

やってみたいですね。男性が観てもカッコいいと思ってもらえるものをぜひやってみたいです。

『honey』で約1年前にインタビューしたときよりも、トークがなめらかになり、ボキャブラリーも増えて、自分の言葉で想いを伝えるのが上手くなった平野さん。

身体も以前より大きくなったなという印象を受けたが、それはこの1年の間に彼がさまざまな現場で多くの経験を積み、自らの自信を強化したことの証。

けれど、ちょっぴり天然なところと人懐っこい飾らないキャラはまったく変わっていない。そんな彼がこの後、どんな進化を遂げていくのか!? 平野紫耀の挑戦はまだ始まったばかりだ。

映画ライター。独自の輝きを放つ新進の女優と新しい才能を発見することに至福の喜びを感じている。キネマ旬報、日本映画magazine、T.東京ウォーカーなどで執筆。休みの日は温泉(特に秘湯)や銭湯、安くて美味しいレストラン、酒場を求めて旅に出ることが多い。店主やシェフと話すのも最近は楽しみ。