SNS時代、現代人の“癖”とどう向き合う?

── 一過性の楽しさに時間を消費してしまう。個人的にも背筋が伸びるお話です。

スマホやパソコンなどの電子機器は暮らしに欠かせないものなので、とても難しいことですよね。

私が個人的に意識しているのは、子どもの前でスマホを見ないことです。今まではスマホでニュースを見たり本を読んだりしていましたが、今は週刊誌などのアナログ媒体で読むようにしています。

そうすると子どもも「お父さんは今、本を読んでいるんだ」と情報をキャッチできる。スマホだと何をしているか分かりませんから、子どもに自分がどういう生き方をしているのかを見せたいという気持ちもあります。

また、日常生活で街を歩いている時に音楽を聴かないようにしています。

自分も含めて周りを見ていて気付いたのは、ずっとイヤホンをつけて音楽を聴いている状態だと、同じ空間にいながら別の場所にいる、繋がりのない個人の集まりのようで寂しいということ。

インプットがないと落ち着かないということは、テクノロジーによる現代人の“癖”になっているように感じます

一過性の喜びを消費するのではなく、目の前の世界を見る、楽しむ。それが私にとってのウェルビーイングの定義のひとつですね。