2018年の初演から、一部キャストを変えて上演される舞台『遙かなる時空の中で3 再縁』。初演から引き続き、白龍の神子・春日望美を演じる吉川 友と平家の将・平 知盛を演じる中村誠治郎に加え、再演で地の青龍・源九郎義経を演じる鐘ヶ江 洸に、舞台への意気込みを聞いた。
公演は6月と少し先ではあるが、キャストの空気感や殺陣、リニューアル要素など、3人からは今から稽古を楽しみにしている様子が感じ取れた。
中村&鐘ヶ江「舞台上で刀を交えることが今から楽しみ」
――吉川さん、中村さんは初演から引き続き、鐘ヶ江さんは今作で初参加となりますね。『再縁』のお話が来たときはどんなお気持ちでしたか?
吉川「初演から「遙か」ファンの方の声援をとてもたくさんいただいて、舞台が終わったあとも私個人の活動を応援してくださる「遙か」ファンの方がいるくらいなんです。多くの反響をいただいたこともあって、こうして再演ができるのは本当にうれしいです」
中村「反響は本当にすごかったよね。
僕は(2008年に上演された「遙か」舞台シリーズ第一弾の)舞台『遙かなる時空の中で』では森村天真を演じていて、10年経って舞台『遙か3』で平 知盛を演じると発表されたときはたくさんの「遙か」ファンの方に「おかえり」と言っていただきました。
今回は再演ということもあり、当たり前に初演を超えなきゃいけません。個人的にも、去年(事務所を離れて)フリーになったので、より気が引き締まっています」
鐘ヶ江「楽しみと同時に、とても人気のある作品なので緊張もあります。僕は初演で源九郎義経を演じていた早乙女友貴さんが大好きで、尊敬する役者さんなんです。早乙女さんが演じていた役を、僕が演じさせていただけることに縁を感じています」
――今回は、初演からガラリと役者さんも変わりましたね。
吉川「そうなんです。だから稽古場も前回とはまた違った雰囲気になると思います。初演のときは“己(おのれ)!”っていうタイプが多くて、稽古が終わったらそれぞれ帰る、みたいなさっぱりした空気感でしたよね」
中村「そうだね。決して仲が悪いわけではなくて、終わったら「お疲れ~!」みたいな、あとくされない気持ちのいい関係でしたね。
今回のキャストは、共演経験から見てもお酒が大好きな人が多いっていうイメージ(笑)。ただ、『遙か3』の稽古はやることがかなり多いので、お酒を飲んでいるヒマはないかもしれません」
鐘ヶ江「僕はそんなに知り合いは多くなくて、古賀 瑠(平 敦盛役)と野本ほたる(梶原 朔役)と誠治郎さんくらい。誠治郎さんとは共演経験はあるんですけど、刀を交えたことはなかったので、舞台上で戦えることにワクワクしています。
誠治郎さんが殺陣の振り付けとして入っている現場では、よく人に教える道具として使われていました(笑)」
吉川「そうなんですか!?(笑)」
中村「洸は殺陣が上手いので、つい(笑)。殺陣の振りを考えているときによく相手役になってもらっています。上手いほうが人に見せるときにもいい手本になりますしね」
鐘ヶ江「 「洸!」ってめっちゃ雑に呼ばれるので、(先輩についていく後輩のような感じで)「はいっ…はい!」って(笑)」
中村「そんな偉そうに言ってないでしょ!(笑) 僕自身も、洸と舞台上で戦えるのは念願叶ったことでもあるのですごく楽しみです。
役者として共演したことがあって、(鐘ヶ江さんが出演する作品に)殺陣の振り付けだけで入っていたこともあったけど、今回はお芝居もしながら殺陣もできるので不思議な感じでもありますね(笑)」