自律神経を整える日中の過ごし方:ストレスは“ため息”で撃退
気の合わない人ともコミュニケーションを取らなくてはいけない場面ってありますよね。仕事も気疲れするものです。
憂鬱になったり、仕事がちゃんと進められるか心配になります。
「やる気が削がれた状態で仕事を続けると自律神経が乱れてしまい、他の仕事にまで悪影響を及ぼします。気の合わない人でもチームの人として普段の200%丁寧にコミュニケーションを図るようにした方が得策です。たとえ相手がストレス源であっても、生じたストレスを大きくして、自律神経のバランスを乱している要因は自分なのです。ストレスを減らすには、ため息をついてゆっくり長く息を吐くことでリセットできます」
「要因が自分にある?!」と驚く人もいるかもしれません。
しかし「自分に要因がある方がストレスのコントロールができる」という意味で、じつは効果的なのだそうです。
カッとなった時は一度大きくため息をついて、「要因は自分(=コントロールできる!)」と言い聞かせてみましょう。
自律神経を整える夜の過ごし方:“リセットする”時間を
疲れて仕事から帰ると「家事をやらなければ」と思いつつも、そのまま横になってしまいがち...。
交感神経から副交感神経への切り替えも丁寧に行うのがおすすめです。
「家に帰ってきたときに30分程度1日の仕事をリセットする時間をとることで、仕事からオフモードへ切り替えができるようになります。スーツなど着たものを整理し、ゴミを捨て、郵便物をチェックし、明日の支度の準備をする、そうすることで一旦リセットし、家事などの次の仕事がしやすくなります」
家に帰ってからとりあえずソファでダラダラと一休みすると、リラックスモードからなかなか次の行動を起こすのが億劫になってしまいます。
何もしないで一休みするよりも動いた方が、結果的にオンとオフの切り替えや疲労解消にもプラスになります。
自律神経を整えて、健康的な毎日を
自律神経の乱れからくる不調は体のサインでもあります。
できるだけアクセルを全開にせず、ゆっくりとエンジンをかけるようにし、リラックスするときも一気にスイッチを切ってダラダラと過ごすのではなく、少しずつブレーキを踏んでリラックスモードにしていく習慣が自律神経に負担をかけない過ごし方のコツになります。
【参考書籍】
『「なんとなく…」の不安や疲れがスーッと消える「自律神経を整える1日の過ごし方」を聞いてきました』
【著者】
小林弘幸
順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。
自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる。
『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)、『死ぬまでボケない 小林式グーパー体操』(光文社)などの著書のほか、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)や「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBSテレビ)などメディア出演も多数。