“ヘブンズ・ドアー”の能力が使えたら……
――撮影現場ではどのように過ごしていましたか。
歴史のある旅館をお借りして撮影をさせていただいたんですけど、映画の中にも出てくる中庭みたいなところに池があって鯉がいたんです。その鯉をずっと見ていました。「(鯉が)何考えてるんやろう?」とか思いながら(笑)。
スタッフさんとお話をさせていただいたりもしていましたけど、自分時間というか、自分なりに過ごさせていただいていました。
――スケッチブックに絵を描いたりもしていたそうですね。
それこそ、劇中で(青年期の)露伴が描いている絵は、僕がホンマに描いたものが使われています。
――映画公式TikTokでは岸辺露伴の“漫画を描く前の準備体操”にも挑戦されていましたね。
難しかったです(笑)。でもあれは本当に準備体操になると思います。頭も使います。ドラマシリーズでは一生さんがやっていて、僕は劇中ではやる場面はなかったんですけど、ここでできていい経験になりました。
――長尾さんのアイドルとしての準備体操のようなものはありますか。
ライブ前は一応準備運動をしますけど、ルーティンのような決まったものはないです。自由気ままに過ごしています(笑)。テンションを上げるために好きな曲を聴いたりはしますけど、洋楽も、邦楽も、アップテンポも、バラードも、そのときにハマっている曲を聴くので決まったものはないですね。
――もともと『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズのファンだったそうですが、好きになったきっかけは何でしたか。
友達にすごく好きな子が居て、それでどんな作品なのかと思って見てみたら、色のタッチが独特で惹かれました。僕はお勧めされたからと言って見るとは限らないんですけど、『ジョジョ』は調べたときに「読んでみたい」って思いました。
(今回の映画の原作の)『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』の表紙もすごく引き込まれます。ただ最初は絵から入りましたけど、読んでみるとエピソードも素晴らしかったです。
個人的に2部(『ジョジョの奇妙な冒険 Part2 戦闘潮流』)が結構好きです。まだ“スタンド”が出てきていなくて、“波紋”なんですけど。「スタンド」で言うと、5部(『ジョジョの奇妙な冒険 Parte5 黄金の風』)ですかね。ジョルノ・ジョバァーナが主人公で、海外の街並みが出てきたりもして面白いなと思います。
――もし“ヘブンズ・ドアー”の能力が使えるとしたらどうしますか。
書き加えることは誰にもしないと思います。一番見てみたいのは自分ですかね。「自分って何考えてんのやろう?」って、自分で自分のことがわからないってあるじゃないですか。本心では何を考えているのかを文字にして読んでみたいと思います。憧れの人は、憧れられなくなったら嫌なので見たくないです。
――改めて完成作を観たときの感想を教えてください。
自分が出ているシーンは観ていて緊張しましたし、反省点をいっぱい見つけてしまいましたけど(苦笑)、全体としてはめっちゃ面白かったです。
現場では青年期の部分しか観ていなかったので、他のシーンは初めて観たんですけど、特にパリの一生さんはカッコ良かったです。実際にフランスで撮影しているというのも、露伴がフランスに行っているというのも、迫力がありました。いつかプライベートでフランスに遊びに行ってみたいという気持ちがより強くなりました。
個人的に好きな場面があるんですけど……それは映画が公開されて、皆さんが観られるようになってから言おうと思います(笑)。
本当にこれまで見たことのないような映画になっていると思います。ドラマを観ていた方も、特に観たことのない方はびっくりするような作りになっているかと。この奇妙な世界観は他にないと思います。
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本作は原作やドラマのある作品ではありますが、そこに触れたことのない人でも十分に楽しめる映画となっています。このインタビューを読んで“ヘブンズ・ドアー”って?と思った方も、ちょっと奇妙な世界を受け入れる心構えさえあれば、予習はなくても大丈夫です! 長尾さんが演じる高橋一生さんとはまた別の魅力を持った“露伴”をぜひ劇場で確認してください。
作品紹介
映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』
2023年5月26日(金)全国ロードショー