4:米ドルを持つ
日本のインフレ要因の一つが円安です。
日本は、エネルギーや食料品を海外から輸入をしており、米ドルで値段が決まるモノが多いため、円安になると値段が上がってしまいます。
日本円だけで資産を持っている場合と、米ドルも合わせて資産を持っている場合とでは、後者の方が為替レートの影響を受けづらく、購買力を維持しやすくなります。
「米ドルを保有したら購買力を維持しやすい」とは?
●100万円を日本円のみ保有した場合
(1ドル130円、80円になっても円建て評価は100万円のまま。130円の時に50ドルの洋服を買った場合6,500円で約153着。80円の時に50ドルの洋服を買った場合4,000円で250着。その差は97着)
●50万円を日本円、5千ドル(1ドル100円で50万円)保有した場合
(1ドル130円だと円建て評価は115万円。80円になったら円建て評価は90万円。130円の時に50ドルの洋服を買った場合6,500円で約176着。80円の時に50ドルの洋服を買った場合4,000円で225着。その差は49着)
つまり、米ドルを半分保有している場合は、為替レートの影響を受けづらく、購買力が維持しやすくなるということです。
子どもが将来、留学をする可能性があるのでしたら、米ドルを保有するメリットは大きいでしょう。円安で学費や渡航費が高くなってしまい、留学を諦めてしまうことがないように準備をしたいものです。
円安の今、日本円から米ドルに換える影響を考えるのであれば、時間分散でコツコツと毎月買っていく方法もあります。
5:投資をする
様々な投資の種類がありますが、株式投資と不動産投資はインフレに対する強さがあります。
株式は、インフレによって企業側の支出が増えても、売上も伸びることで利益が残る傾向にあり、株主の利益に反映されます。
不動産投資は、インフレによって家賃収入が増加する可能性がありますし、保有した後に売却をしてまとまった金額の差益も期待できます。
投資信託という選択
ただ、どの株式を選んだらいいのか、また、不動産投資といっても保有するには敷居が高いなど、投資を始めるのに一歩踏み出せない方も少なくありません。
そうした場合は、毎月コツコツ投資信託を購入する積立投資で、上場投資信託や不動産投資信託(REIT)を保有し、資産の一部に組み込むという方法もあります。
お金の預け先を目的別に分け、投資をする資産の割合を明確にし、長期目線でインフレに強い家計をつくっていきましょう。
年齢や生活環境によって、インフレによる影響は異なりますが、どのような状況であれ自分自身の家計に向き合うのは大切なことだと思います。
いち早く取り組み実践していくことで、変化に対応できる知恵が身につき、将来のライフプランを大きく変えるのかもしれません。
【執筆者プロフィール】田島めぐみ
キッズ・マネー・ステーション認定講師、ファイナンシャルプランナー
子どもたちが、お金について楽しく学べる講座の開催や、家計のカウンセリングのプロとして、沖縄県でマネー講座や個別相談業務を従事。得意分野は生命保険・長期資産形成・女性向けのマネーセミナーなど。
この記事はハピママの記事を転載・再編集したものです。