一人でも生き残りたい(小関)うっかり死にそう(瀬戸)

撮影:山口 真由子

――役柄に共感できたり、逆にここは大きく違うなって思うところはありましたか?

小関:確かに榊くんや橋本さんが演じる樫村が考えるように、どうやったらみんなで生き残れるか、っていう考えも脳裏にはあるんですけど、自分自身に置き換えると、僕は一人でも生き残りたいって思っちゃうかも。あまりいい奴じゃないんでしょうね(笑)。

榊が樫村を想うように、好きな人がいたらまた考えが変わるかもしれないですけど、僕自身は樫村のことをよく知らないので(笑)。そのシチュエーションだけ考えたら、何とかして生き残りたい、って思っちゃいました。

瀬戸:僕は正直に和田に共感できるところはないです。でもこの和田という役を演じたことによって、気持ちがわからなくもない、っていうのはあります。共感したくないけど、演じたから共感したくなってしまうというか、複雑な感情なんです。

小関:わかる! 特に悪役だと、その役に寄り添えるのって唯一、その演者しかいないから。

瀬戸:そうなんです。だから本当はわからないけど、わかってあげたい、って思っています。

撮影:山口 真由子

――ちなみに、瀬戸さんは同じ状況ならどうしますか?

瀬戸:僕は同じ状況だったら、生き残りたいけど途中で死ぬでしょうね(笑)。しかも最初に死ぬとかじゃなくて、中盤で最初の頃に出てきた何気ないシグナルを、それで死んでる人を見ているはずなのにうっかりやって死ぬとか。そういうタイプだと思います。

小関:あははは(笑)。

瀬戸:生き残りたい気持ちはあるんだけど、うっかり死にそう(笑)。

撮影:山口 真由子

――お2人は謎解きや推理は得意ですか?

瀬戸:不得意ですね。だから死んじゃうかと(笑)。予想するのは好きなんですけど、当たらない。

小関:僕は命の危機とかに陥ったら、頭が回るかもしれないです。というのも、普段から忙しい時期の方が頭が回るし、目覚めもいいし、プラスアルファでいろんなことが考えられるんです。

あれもしたいけどこれもしたい、だったらどっちもやっちゃえばいいじゃん!ってなって、脳が3つくらいになる感覚で一度にいろんなことを考えられるようになる。逆にこれは暇なときにはなぜかできないので、命の危機を感じるとできるようになるんだと思います(笑)。

今、目の前にやるべきことがある、という環境がすごく嬉しいですし、1年後、2年後の自分を想像したときに、あのとき忙しかったから、考えてはいたのにこれができなかったなって、思うのが悔しくて。思いついたんだったらやらなきゃって、同時進行でやる癖があります。