取材部屋で顔を合わせるなり、手を胸の位置まで上げ、ハイタッチするように熱く握手を交わした。その光景だけで、2人がどれだけ厚い絆で結ばれているのかが垣間見える。
窪田正孝と山崎育三郎。連続テレビ小説『エール』で幼なじみ役を演じた2人が、大ヒット上映中の『劇場版ラジエーションハウス』で再び共演を果たした。
待望の再会で何を感じたのか。「いっくん」「マサ」と呼び合う2人の信頼と友情あふれるトークをお届けしたい。
マサのために自分にできることは何でもしたいと思った
――『エール』以来の共演となりました。普段の2人の仲はどんな感じなんですか。
山崎 『エール』でずっと一緒だったので。よくそのときはプライベートでもご飯に行ったりしたよね。
窪田 男子会してね。
山崎 そうそう。LINEグループがあって、(森山)直太朗さんとか(中村)蒼くんとかみんないて。そこでやりとりも続いたりして。だから、今回『ラジハ』の現場に入ったときも、マサを見ると最初は(『エール』で演じた)裕一だっていうイメージが強かったですよね。1年近く撮影をしていたので染みついているところがありました。
――多くの人に愛される『ラジハ』の世界に、今回新たに飛び込んだ気持ちはいかがでしたか。
山崎 マサが主演の作品にまた参加できるということで、自分ができることなら何でもしたいという気持ちでした。現場に行ったら行ったで、みんなすごく仲良しで。
窪田 出来上がっているよね。
山崎 びっくりするくらいチームの一体感があった。今回、僕はゲストという形で、ちょっと複雑な役柄だったので、マサをはじめ、ラジハメンバーとも撮影中はあまり関わらないようにしていました。
窪田 そうだよね。あんまり喋ってないよね。
山崎 みんなすごいんですよ。「よーい!」のギリギリまで楽しそうに喋ってるんで。
窪田 入りづらいよね。自分が逆だったら入りづらいもん(笑)。
山崎 いやいや、楽しかった。すごいんですよ、中学の修学旅行のテンションみたいで。
窪田 確かに(笑)。
山崎 こんな仲良くなるの?っていうぐらい、みんな仲が良い。もちろん『エール』も仲良かったけど、これだけみんなの仲が良い現場はなかなか見たことないですね。
窪田 たぶんそれぞれに干渉し合わないからだと思う。楽しいときも自分が楽しんでるだけだから、誰かを巻き込んだりしないし。その輪に入りたければ入ってくるし、もう疲れたな、自分の時間に戻りたいなという人はスッといなくなるけど、それに対して誰も何も言わないし。
山崎 大人だよね。そこで抜けても全然嫌な感じがしないんですよ。
窪田 本当、自由です。
山崎 で、撮影が始まったらパッて切り替えて集中されるから、見てても気持ちいいというか。
窪田 みんな、監督の「よーい」って言葉だけに反応してる。逆に言うと、そこしか聞いてない(笑)。
山崎 そんなにギリギリまで喋ってたら普通台詞が出てこなくなるのに、よく出てくるよね(笑)。
窪田 それが、『ラジハ』の現場だから(笑)。