脚光を浴びる韓国作品のなかで、世界中のドラマファンからいまもなお絶大な支持を得ているコン・ユ主演の韓国ドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』。
いつも日韓のドラマや映画などエンターテインメント作品をご紹介している、ドラマウォッチャーでライター・コラムニストのかわむらあみりが、厳選した韓国ロケ地レポをお届けします!
『トッケビ』の世界に触れてーロケ地は生き物ー
時空を超えた切ない運命の恋を描く『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』は、アジアに“トッケビ・シンドローム”を巻き起こし、韓国のゴールデングローブ賞といわれる「百想芸術大賞」の大賞をはじめ数々の受賞に輝いたファンタジーラブロマンスです。
韓国では2016年に、日本の民放テレビでは2018年に放送され、今作のBlu-ray&DVD-BOXを入手したり、動画配信サービスでドラマを視聴する方も増えたりといまもなお人気の高い作品。
放送前の制作発表会では、コン・ユが「希望を与えられる作品にしたい」と語っていましたが、放送後の反響の大きさからも、たくさんの方が感動した作品であることが伝わります。
高麗時代の英雄キム・シン(コン・ユ)が命を落とした後、神の力により不滅の命を生きる「トッケビ」となり、唯一その呪縛を解き放てる「トッケビの花嫁」だと主張する女子高生チ・ウンタク(キム・ゴウン)と出会って、運命が動きだします。
ドラマやキャストが好きな方、観ていなくてもロケ地がドラマではどう使われるのか興味のある方、実際の韓国の街並みが知りたい方など、どなたでもご覧ください。
今作の場面写真をまじえながら、現在の韓国ロケ地の様子とともに、振り返ってみましょう。
【ソウル編】トッケビが死神を発見する場所
トッケビが風情のある石垣の通りを歩きながら、死神(イ・ドンウク)の居る仕事場である茶店を見つける場面がありました。
実際には、トッケビが見つめる先に死神の仕事場になるような部屋はないのですが、そこはドラマだからこその演出。
実際に韓国の現場に行ってみると、ソウル特別市にある古宮「徳寿宮(トクスグン)」の「石垣(トルダム)」に沿って続く「道(キル)」=韓国では「トルダムキル」と呼ばれる散策路の場所が、ロケ地のひとつでした。
そばにアメリカ大使館私邸があって警備が厳重になっていたり、車も頻繁に通る場所が近かったり、ゆっくりと撮影できる時間や場所は限られています。
さらに工事中の場所があるなど、『トッケビ』撮影当時のまったくそのままの状態ではない場所でも、面影は満喫。
でもそれも足を運ばないとわからないものです。時を重ねて街の姿も変わるため、「ロケ地って、生き物だなあ」とふと感じました。