阿部史典選手
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プロレス、最近見てないな…。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、スポーツ・格闘技イベントが軒並み中止になっています。この状況が落ち着きを見せるときが来たら、以前のように会場へ足を運んで、推し選手を応援したいもの。

今は選手も団体もファンも辛抱のときなのでしょう。そんな中、次に試合観戦するときの楽しみを増やしてくれそうな書籍『インディペンデント・ブルース』(彩図社)が発売されています。

日本のプロレス界において、小規模な団体を指すインディー団体に所属・参戦する選手へのインタビューをまとめた本書。

「プロレスノンフィクションですが、暴露本ではありません。8人のレスラー人生を伝えることで、プロレスというジャンルとプロレスラーという超人たちを、今以上に好きになってもらえたらと思い、初の著書として書かせていただきました。

もちろん、プロレスを知らない方にも読んでほしいです。プロレスは“答えのないジャンル”だからこそ、答え探しをするのが面白いと思います。その入口に多くの皆さんを誘導できれば何よりです」

こう話すのは、著者のジャスト日本さん(Twitter:@jumpwith44)。同書に“参戦”した注目選手のこと、書籍に込めた思いについてお話を伺いました。

プロレス感性の高い名試合メーカー、阿部史典選手

僧侶の資格を持つプロレスラーといえば、現時点ではプロレスリングBASARAに所属する阿部史典選手が唯一無二ではないでしょうか。本書で1発目のインタビューを実施したのが阿部選手だったといいます。選定理由は一体?

「今回、インディーレスラーのノンフィクションを書くことになり、若手からベテランまで幅広く取り上げたいという思いがありました。

中でも、今のインディー界の最前線を生きている、90年代生まれの若手レスラーを取り上げたいと考えていたんです。

そうなると阿部選手こそ適任ではないかと思い浮かんだんですよね」(ジャストさん、以下同)

阿部選手はリング上で目が離せない選手です。例えば、自身の僧侶というバックグラウンドを技の名称にした「回転浄土宗」は、後ろ回し蹴りを素早く2回転するような動き! そのスピード感に見入ってしまいます。

試合中、どこかコミカルな動きをして、会場に笑いを発生させるのも阿部選手が得意とするところ。

そんな阿部選手の魅力をジャストさんはこう語ります。

「阿部選手は澤宗紀さんを彷彿とさせる“やりすぎぐらいがちょうどいい”プロレススタイルで注目されています。

でもそれだけじゃなく、若手でキャリアも長くはないのにプロレスIQが高く、どんな対戦相手でも試合を成立させる技量を持つ、いい意味で末恐ろしい選手です」

さらに、「レスラーとしての成長スピードが尋常ではないほど速いです。試合における緊張と緩和を自身の感性で表現できるのも、彼の魅力ではないかと思います」とも補足。

一度は試合を生で観てほしい選手のひとりです。